毎年、この時期になると学生に決まって話す事がある。スポーツの専門学校だから一応ためになる話だと思って。
アメリカのメジャーリーグとマイナーリーグのあるチームで一定期間(メジャーとマイナーを行き来していた)、働かせてもらったことがありその時の話。その時の写真は
マタドールトレーナーズのホームページにありますよ。
ここでは僕の体験上で、マイナーの選手がメジャーに昇格するかしないかの試合の時や、メジャーでもマイナーでも初めて試合に出る選手にコーチが声をかけていた時のこと。
そういった選手に対して(他のスポーツの場面でも)、いざ試合に臨む時には普通に日本では何と声をかけるだろうか?決まって“頑張れ”だと思う。他の言葉を付け足して言うかも知れないけど“頑張れ”は当たり前のようにくっ付いてくる言葉。
それが、英語だと(アメリカでは)“頑張れ”とは言わない。アメリカで、そんな時には“Have Fun!”と声をかける。
"Have Fun!”は直訳すると“楽しんでこいよ!”映画などで訳が入ると“Have Fun”も“頑張れ”になるかもしれないけど、やっぱりニュアンスは違う。
楽しんでこいよ!って聞いた時には驚いた。趣味の草野球なら楽しんでこいよでも分かる。メジャーリーグだから当然プロの世界、そのプロの選手に対して試合の時に“楽しんでこいよ!”って。メジャーに残れるかどうかで野球をしているのに“Have Fun!”、はっきり言って楽しんでいる場合ではない。選手は必死だと思う。
ここにアメリカの野球の本質があるんだなと感じた。アメリカで野球は楽しむもの、それはプロの世界でも一緒。そしてその野球がエンターテイメント。楽しんでプレーをしていない選手を見るから見ているほうも楽しめる。
これは、こんな場面だけに限った話ではなく普通に日本では“頑張れ”って言うと時にアメリカでは“Have Fun”と言う。一言で言ってしまえば、文化の違い。でも僕は素敵だと思う

何事にでも楽しまないと